夕方になると、
- 靴がきつく感じる
- 足がパンパンに張る
- 靴下の跡がなかなか消えない
- 足が重だるく疲れやすい
そんな経験はありませんか?
立ち仕事では長時間同じ姿勢が続くため、足に水分がたまりやすく「むくみ」が起こりやすくなります。
「仕事だから仕方ない」と我慢している方も多いですが、実は日頃のちょっとした工夫でむくみを軽減できることがあります。
この記事では、立ち仕事で足がむくむ原因と、今日から簡単に実践できる解消法を7つ紹介します。
「むくみ」とは?
むくみとは、身体の余分な水分が血管やリンパ管の外に染み出して皮膚の下に溜まった状態のことを言います。
詳しくは下の図をご覧ください。

立ち仕事で足がむくむ原因は?
ここではなぜ立ち仕事でむくみが多くなるのか原因を解説します。
長時間同じ姿勢でいる
足のむくみの原因の一つとして、長時間同じ姿勢でいることが挙げられます。長時間同じ姿勢でいると、重力の影響で血液は足元へ溜まります。本来それを「第2の心臓」と呼ばれるふくらはぎの機能で全身に循環させ、余分な水分を尿などで排出させるのですが、ふくらはぎの筋力の低下や硬さによって機能が落ちるとポンプとして作用が弱まり、足がむくんでしまいます。

ふくらはぎの筋肉を柔らかく保ち、しっかりと筋肉が収縮・弛緩できるような環境にしてあげることが重要です。
血流が悪くなる
ふくらはぎの筋肉で血液を循環させるとは重要です。そのためには、ポンプとなるふくらはぎの機能の他に、血液が「サラサラ」であると循環しやすくなります。
要は血液の質です。
甘いものや塩分の多い食事を摂ると、血液が砂糖水のように「ドロドロ」になってしまうため、いくらふくらはぎの機能が優れていても血液が戻りにくくなってしまいます。
「血液の質」を高めることもむくみを解消するために必要な要素です。
靴や靴紐の結び方が自分の足に合っていない
立ち仕事中に最も重要になるのが「靴」です。
最近の靴はなるべく足の負担を軽減するために、各メーカーによってさまざまな工夫が施されている靴が多く販売されています。
一般的なところで言うと、外反母趾の方向けに靴幅が広く設計されているもの、スケッチャーズさんの「スリップイン」のように立ったままでも踵が潰れずにスッポリ入るものがイメージしやすいでしょうか。
少し専門的なところで言うと、見た目だけでなく、靴底やクッション性の強度など中身の部分でも実は違いがあり、細かな工夫がたくさんあるんです。
ここでは詳細は割愛しますが、下記の記事で詳しく説明していますので合わせてご覧になってください。


その他(食生活やホルモンバランスの乱れ)
むくみの原因は睡眠不足やちょっとした気圧の変動、ホルモンの変化によっても生じます。
特に食事は重要で、糖度や塩分の多いものを摂取すると血液がドロドロになってしまい、全身の循環が悪くなりやすいです。
身体の基本となる生活習慣が乱れると、どんなに良い靴やインソールを使用しても改善しにくくなってしまいます。
立ち仕事による足のむくみを解消する方法7選!
①立ち仕事中、つま先に偏った立ち方を避ける
立ち仕事では、知らないうちにつま先側へ体重が偏ってしまうことがあります。
つま先側に体重がかかり続けると、ふくらはぎの筋肉に負担がかかりやすくなります。
立っているときは、つま先だけで踏ん張るのではなく、踵を含めて足裏全体で床を支えることを意識してみましょう。
「踵に体重をかける」というよりも、つま先側に偏りすぎないことがポイントです。
また、同じ姿勢を長時間続けること自体が、下肢のだるさやむくみにつながることがあります。可能であれば、時々足踏みをしたり、踵を上げ下げしたりして、ふくらはぎを動かすこともおすすめです。
②足のむくみを改善させるストレッチ
立ち仕事で足がむくんだときは、ふくらはぎを中心にゆっくり伸ばしてあげるのもおすすめです。
特に、仕事中にあまり足を動かせなかった日は、帰宅後にストレッチを取り入れてみましょう。

①仰向けになり太ももを両手でしっかりとホールドします。
②あまり痛みが強くならない範囲で膝を伸ばします。
※この段階ではそれほどストレッチ感はなくて結構です!強度の上げ過ぎは逆に注意。

③足首をゆっくり反らしたり、伸ばしたりします。大事なのはしっかりと「足首」が動くこと。足の指が過剰に動いてしまう場合はふくらはぎがうまく伸びにくいので、なるべく足首のみ動かしましょう。
このストレッチの他にも、立ち仕事で疲れた足に対するおすすめのストレッチを、次の記事でより詳しく説明しています。是非参考にして見てください。

③適切な着圧ソックスを着用する
「むくみが気になるから、できるだけ圧の強い着圧ソックスを選ぼう」
そう考える方もいるかもしれません。
しかし、着圧ソックスは強く締めれば締めるほど良いというわけではありません。
着圧ソックスには、脚を適度に圧迫することで、血液や水分が下肢にたまりにくくする働きがあります。
そして、もう一つ大切なのがふくらはぎの筋肉をしっかり動かすことです。
ふくらはぎは、歩いたり足首を動かしたりすることで静脈を圧迫し、血液を心臓へ戻す「筋ポンプ」として働きます。
そのため私は、着圧ソックスを選ぶときには「どれだけ強く締めるか」だけではなく、履いた状態で足を動かしやすいか、苦しくないかも重要だと考えています。
「しっかり圧迫すること」と「自然に動けること」のバランス。
これが、立ち仕事で着圧ソックスを選ぶときのポイントです。
足ケア理学療法士清野着圧ソックスには、強く締め付けるタイプだけでなく、適度な圧で日常的に使いやすい商品もあります。
例えばGUNZEの「SKINNY SOCKS」には、強い着圧が苦手な人向けの「ゆる着圧」タイプがあります。
段階着圧に加えて、土踏まずをサポートする設計になっており、「しっかり締めること」だけではなく、快適に動けることにも配慮されています。靴下感覚で履けるのに、むくみも防止してくれます。
立ち仕事をしている方からも評価が高く、実際私も臨床の現場で相談された際にはご紹介している商品になります。
④適切な靴を履く
立ち仕事で足のむくみが気になる方は、普段履いている靴にも注目してみましょう。
サイズが合っていなかったり、足をしっかり支えられない靴を長時間履いていると、足に余計な負担がかかり、歩き方や足首の動きにも影響することがあります。
特に立ち仕事では、ただ立っているだけでなく、職場内を歩いたり、方向を変えたりする場面も多くあります。
そのため、靴を選ぶときには、
- 足の指が窮屈にならない
- かかとがしっかり固定される
- 足の甲を適度に固定できる
- 歩いたときに足が自然に動かせる
- 長時間履いていても痛みや圧迫感がない
といったポイントを確認してみましょう。
特に、かかとが靴の中で浮いてしまうような靴や、足が前に滑ってしまう靴では、歩くたびに足を余計に使うことがあります。
反対に、足に合った靴で足が安定すると、歩行時に足首やふくらはぎを自然に動かしやすくなります。
先ほど紹介したように、ふくらはぎの筋肉は歩行などによって収縮することで、下肢の血液を心臓へ戻す「筋ポンプ」として働きます。
そのため、むくみ対策では、「むくみを直接改善する靴」を探すというよりも、足が無理なく動ける靴を選ぶことが大切だと私は考えています。
「自分に合った靴の選び方がよく分からない」という方は、こちらの記事も参考にしてください。




⑤インソールを使用する
立ち仕事で足のむくみや疲れが気になる方は、靴だけでなくインソール(中敷き)を見直してみるのも一つの方法です。
インソールというと、
「足裏のクッションを良くするもの」
というイメージがあるかもしれません。
もちろんクッション性も大切ですが、インソールにはそれだけではなく、足裏を適切に支え、立っているときや歩いているときの足の動きをサポートするという役割もあります。
立ち仕事では、長時間立っていることで足裏に負担がかかったり、足のアーチが崩れて疲れやすくなったりすることがあります。
自分の足に合ったインソールを使用することで、足元が安定し、歩行時に足や足首を自然に動かしやすくなることがあります。
先ほど紹介した「適切な靴を履く」ことと同じように、インソールも「足を楽にするための道具」として考えてみるとよいでしょう。
ただし、インソールは入れれば必ずむくみが改善するというものではありません。
大切なのは、自分の足や靴に合ったものを選ぶことです。
特に、
- 足裏が疲れやすい
- 長時間立っていると足が痛くなる
- 靴の中で足が安定しない
- 自分に合ったインソールを選びたい
という方は、一度インソールを見直してみてもよいでしょう。
実際に購入できるインソールを比較したい方はこちらの記事を参考にしてみてください。


⑥浴槽に浸かる(足のみ交代浴を実施する)
立ち仕事のあとは、足がパンパンに張っていたり、靴下の跡がくっきり残っていたりすることがあります。
そんなときは、シャワーだけで済ませず、浴槽につかって身体を温めることも、むくみ対策のひとつです。
湯船につかることで身体が温まり、リラックスしやすくなるほか、水圧によって脚に適度な圧がかかります。
さらに、むくみが気になる日は足だけの交代浴を取り入れてみるのもおすすめです。
交代浴とは、温かいお湯と冷たい水に足を交互につける方法です。
例えば、
- 40℃前後のお湯に2〜3分
- 冷水に20〜30秒
- これを2〜3回程度繰り返す
といった方法があります。
「温める→冷やす」を繰り返すことで、温度刺激によって血管が収縮・拡張するため、入浴後の足のスッキリ感につながることがあります。
ただし、冷水を無理に使う必要はありません。
冷たすぎる水が苦手な方は、最後に少しぬるめのシャワーを足にかける程度でも十分です。
また、交代浴を行う場合も「何回やれば必ずむくみが取れる」というものではありません。
大切なのは、仕事で疲れた足を温めてリラックスさせ、無理のない範囲で刺激を加えることです。
「温める→冷やす」を無理なく繰り返して、仕事終わりの足をリフレッシュしましょう。
※心臓や血圧などに不安がある方、冷水・温熱刺激を避ける必要がある方は、交代浴を行う前に医療機関へ相談しましょう。
⑦水分をこまめにとる
「足がむくむなら、水分をあまり摂らないほうがいいのでは?」と思う方もいるかもしれません。
しかし、むくみが気になるからといって、水分を極端に制限するのはおすすめできません。
立ち仕事では、汗をかいたり、仕事に集中して水分補給を忘れたりすることがあります。
そのため、喉が渇いてから一気に飲むのではなく、こまめに水分を摂ることを意識しましょう。
特に
- 起床後
- 仕事の合間
- 食事の時
- 入浴後
- 運動やストレッチの前後
など、タイミングを決めて少しずつ飲むと習慣にしやすくなります。
また、仕事中の水分補給では、基本的には水やお茶などを選べばOKです。
ただし、汗をたくさんかく環境で長時間働く場合には、水分だけでなく電解質の補給が必要になることもあります。
大切なのは、「むくむから水分を減らす」のではなく、必要な水分をこまめに補給すること。
水分補給を我慢するのではなく、適度に摂りながら、これまで紹介した足首を動かす・ストレッチ・着圧ソックス・入浴などの対策と組み合わせるとよいでしょう。
むくみが気になるときこそ、水分を極端に制限せず、こまめな水分補給を心がけましょう。
※心臓や腎臓などの病気で水分摂取量を制限されている方は、自己判断で水分量を増やさず、主治医の指示に従ってください。
こんな症状がある場合は病院を受診しましょう
多くの場合は、長時間同じ姿勢でいることなどが原因となりますが、なかには病気が隠れている場合もあります。
特に、次のような症状がある場合は、単なる「立ち仕事によるむくみ」と自己判断せず、医療機関を受診しましょう。
片方の足だけが急にむくんできた
左右で明らかにむくみ方が違う場合や、片方の足だけが急に腫れてきた場合は注意が必要です。
特に、足の痛みや赤み、熱っぽさなどを伴う場合は、血管の病気などが原因となっている可能性もあります。
強い痛みや赤み、熱感がある
むくみだけではなく、
- 足に強い痛みがある
- 腫れている部分が赤い
- 触ると熱を持っている
- 歩くのがつらい
といった症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
むくみがなかなか改善しない
仕事が終わって休んだり、翌朝になったりするとむくみが軽くなるのであれば、立ち仕事による一時的なむくみである可能性があります。
一方で、朝になってもむくみが残っている、何日もむくみが続いている、徐々に悪化しているという場合は、一度医療機関で相談してみましょう。
息苦しさや胸の痛みを伴う
足のむくみに加えて、息苦しさ、胸の痛み、突然の呼吸困難などがある場合は、緊急性の高い病気が隠れている可能性があります。
このような症状がある場合は、セルフケアで様子を見ず、すぐに医療機関へ相談してください。
いつものむくみと違う
むくみは身近な症状だからこそ、「立ち仕事だから仕方ない」と放置してしまいがちです。
しかし、
「いつもより明らかに腫れている」
「片方だけおかしい」
「痛みや赤みがある」
「休んでも改善しない」
など、普段とは違う症状がある場合には注意しましょう。
セルフケアはあくまでも、日常的な足のむくみや疲れに対する対策です。
症状が強い場合や長く続く場合は、自己判断で対処し続けず、医療機関で原因を確認することが大切です。
まとめ
立ち仕事をしていると、夕方になるにつれて足がパンパンになったり、靴や靴下がきつく感じたりすることがあります。
長時間立ち続けることで足に負担がかかり、足がむくみやすくなるためです。
そんな立ち仕事による足のむくみには、日頃からできるちょっとした対策が役立ちます。
今回紹介した方法をまとめてみました。
- 立ち仕事中、つま先に偏った立ち方を避ける
- 足のむくみを改善させるストレッチを実施する
- 自分に合った着圧ソックスを使用する
- 適切な靴を選ぶ
- インソールを使用する
- 浴槽に浸かる(足の交代浴を行う)
- 水分をこまめにとる
すべてを毎日行う必要はありません。
まずは、仕事中に足首を動かしてみる、帰宅後にストレッチをする、シャワーだけで済ませず湯船につかるなど、自分が続けやすい方法から取り入れてみましょう。
また、足のむくみを「立ち仕事だから仕方ない」と諦めるのではなく、靴やインソールなど、普段から足にかかっている負担を見直すことも大切です。
特に、足の痛みや強い腫れ、片方だけのむくみなど、普段とは違う症状がある場合は、セルフケアだけで済ませず医療機関を受診してください。
毎日のちょっとしたケアを積み重ねて、仕事終わりにも少しでも軽く、ラクに感じられる足を目指しましょう!

